生住昌大 蔵
画題:(西国)征討新誌
判型:大判錦絵3枚続
画工:進斎(古林栄成)/日不見岡進斎
版元:東京・山中北郎
記者:庚谷
届日:明治10年3月26日
詞書
征討の帥(師)起りてより、日丸旗まつ先へ戦地へ向ふ官軍は、きさらぎ月より弥生に至りて陸続なし、台兵ひそかに策を用へし地雷火にかゝりて、賊は何かわたまらん、ねみゝに水と諺のそれならねども、狼狽し、死傷は山をなすばかり。すでに四日の戦には、官軍、河内通りお進激し、高橋になん至られたる。此戦や強かりけん。少佐某あやまつて、賊のために聯隊旗を取れしを、野津君、木影に是を見て駿馬に鞭うち、サーベルの小金作りをひらめかし、土砂をけたつて一文字、むらがる敵の其中へとび入て、さへぎる者を六人まで切て落せしはたらきお賞して、下手のこじつけは、只七曜をかたどるのみ。 庚谷記
(右)村田三介
(中)陸軍司令官野津君
(左)賊将篠原国幹士、別府九郎
所蔵者/掲載図書
生住昌大
海の見える杜美術館
熊本市博物館
福岡市博物館