明治10年3月届

画工未詳「(鹿児島県)有のそのまゝ」五号

1877-03-05 「有のそのまゝ」5号
生住昌大 蔵

画題:(鹿児嶋県)ありのそのまゝ 五号
判型:大判錦絵
画工:未詳
版元:大阪・金井徳兵衛
届日:明治10年3月5日/同3月出版

詞書

偖、西南戦地、官軍より焼はらひたる平街の煙いまだ尽きざるに、夜もほのぼの明けなんころ、霧にまぎれ、賊兵は熊本城の壕ばたまでひたと押よせたるに、官軍ははじめて賊軍が野山にみちみちたるを知り、かねて伏せもふけたる地雷火の地面を賊はふます、西郷の宿陣前には、小高き土手を築き、青竹をやらひ、檜木の板に自銘の建札なせるよし。其本営は川尻にありて、熊本城を去ること一里。西郷は陣中にて温泉に治し、囲碁に日を暮し、俳人、茶坊をよせて悠々閑寛たるありさまなり、と風説もありますが、どふであろう。跡はをゐをゐ、次号に報せます。

所蔵者/掲載図書

生住昌大
海の見える杜美術館