明治10年3月届

画工未詳「(鹿児嶋県)まことの電知」五号

1877-03 「まことの電知」5号
画題:(鹿児嶋県)まことの電知しらせ
判型:大判錦絵
画工:未詳
版元:大阪・鈴木利兵衛
記者:鈴木利兵衛
届日:明治10年3月26日
出版:明治10年4月□日

詞書

さて暴徒ぼうとふうち隊長たいてふともいふべきものは、
西郷小平こへいなが矢一郎やいちろふ別府べつぷしん助、別府べつぷろふ逸見へんみ郎太ろふたなが山九せい、浅井直之進、松永まつなが清之じやふたか十二とうじ河野かはのろふ村田むらたすけいち勘助かんすけ、山内半左衛門はんざへもん弟子丸でしまるおふ助、村十郎太ろうた、中しま武彦たけひこ、肥後すけ左衛門、玉八之しん、伊とふなを二、山ぐち小右衛門こうへもんひら新助しんすけ 此他、名前知れずと。
さて植木うへき官軍くわんぐん乗取のりとりたりとおもひの外、賊将ぞくしやふ篠原国幹くにもと、第五軍村田むらた新八、過日くわじつ重手おもでにてせりとせつしたりしが、疵傷きずのみにてにいたらず。此両人、数千すせんへいを合して、此処を先途せんど取囲とりかこみ、激戦げきせんす。
又、西郷は川尻かはしり陣営じんゑいにて、俳人はいじん、茶ぼうなぞ寄て、悠々ゆうゆうかん寛たるありさまなる風説ふうせつもありますが、どふであろふ。あと追々おいおい次号つゞきてしらします。

所蔵者/掲載図書

生住昌大
熊本市博物館
福岡市博物館