金井源次郎

画工未詳「鹿児島事けんしんぽう」第六号

1877 「鹿児嶋事件新報」6号
生住昌大 蔵

画題:鹿児島事けんしんぽう 第六号
判型:大判錦絵
画工:未詳
版元:大阪・金井源次郎
記者:金井源次郎
届日:明治10年9月19日

詞書

去程さるほどに、暴徒ぼうとふ延岡のべおかにせまり、西郷、桐野きりの、村田、池上、貴嶋きじまはじめとして、今回こんくわいひつし此決定けつじやう守衛まもりをす。おりから官軍くわんぐん第一、第二別働隊べつどふたい、第二の先鋒せんぼふ、山より延岡に…(破損)…へうかいがんどふりよりいる。これいて熊田(地名ちめい)を部署ぶしよさだめ、右に第四、左りは第一とし、第三を延岡内外うちそと守備まもりそなへつ。第四旅団しりょだん大武村おゝたけむらむかふにたゝかひ、一きりこみまでもなだれたりしが、これちて退しりぞく。なを、八月十五日は別働べつどふ部署ぶしよ口にて未明みめいよりかつせん。第四の正面せうめんつい無鹿村むしかむらセウシ(地名)口の二、三をうばひ、暴軍ぼふぐん追払おいはらふ。また一手はかは下流しもながれ前岸まへぎしわたる。別働べつどふ正面せうめんは、トウカさかうばひ、そのきり中尾なかを絶頂ぜつてふ目的もくてきたゝかひ、これまたおとしいれ、やうやく収む。此大戦争おゝせんそふには、西郷、桐野はみづから大声になつて指揮さしづせしと云々。

藤田武一、池部吉十郎、貴嶋清、暴徒総将西郷隆盛、桐野利秋

所蔵者/掲載図書

生住昌大