画題:(鹿児嶋県)誠の電知
判型:大判錦絵
画工:未詳
版元:大阪・鈴木利兵衛
記者:鈴木利兵衛
届日:明治10年3月26日
出版:明治10年4月□日
詞書
此に征討大総督には、久留米より立せ給へ、錦の御旗を押立、其余籏差物、旭に輝やかし、暁風に翻ぼんと飜がへし、勇威盛んの行形にて、隈府下の木の葉、高瀬、山鹿、木留、植木辺の戦地、御巡覧ありたるよし。
○廿四日、払暁より官軍奮討して宮の原に及び、種山なる賊兵の巣屈打破り、破竹の勢にて、大野山、船橋の各処に拠れる賊兵を進挙して、双方とも頗る激戦。互に死傷多かりしが、官軍は弥勇気盛んにして、高嶋大佐は兵を各部に分ち、賊塁を十四ヶ所まで乗とり、逃るものを進み打にして、勢ひに乗じて小川の先迄進みしが、日も黄昏に至る頃休戦し、官軍の陥し入たる賊塁に各々兵を配布せり。
所蔵者/掲載図書
生住昌大
福岡市博物館