明治10年10月届

雷斎年基「有名十八史略 西郷隆盛」

1877-10-12 年基「有名十八史略 西郷隆盛」
生住昌大 蔵

画題:有名十八史略 西郷隆盛
判型:大判錦絵
画工:雷斎年基(鈴木雷之助)/雷斎年基図
版元:大阪・前田喜次郎
届日:明治10年10月12日

詞書

かつて世に流布うはさせる朝廷てうてい征韓せいかんろんすや、さき特命ぜん全権公使こうし副島種臣公をして朝鮮てうせん国の不会ふく(わい)はなすに、やゝもすれば年の交際まじはりたゝんとし、あるひ公使こうしたいして蔑逆ぶれいの色をふくむより、帰朝かへりして大議たいぎひらくにあたり、右大臣岩倉公の洋行ようこう帰艦をち、すでに明治六年十月、百官かうくわん廟堂てうに参じ、玉御簾ぎよれんなかばき、やがて大議の宣下せんげ有るより、西郷隆盛にき、江藤新平主張かしらとし憤然いかり征韓せいかん論をひとへにろんずといへも、右大臣を初め列官みなみな朝議てうぎ不可ふか決挙けつきよを定めず。其事故じこるやらざるや。隆盛国し、従士つきづきしよくして退散たいさんなすの実は、後日こうじつに説く。

所蔵者/掲載図書

生住昌大
玉名市立歴史博物館こころピア