明治10年5月届

雷斎年基「(西郷隆盛)前功記 征韓議論図」

1877-05-15 年基「(西郷隆盛)前功記 征韓議論図」
生住昌大 蔵

画題:(西郷隆盛)前功記 征韓議論之図
判型:大判錦絵3枚続
画工:雷斎年基(鈴木雷之助)/雷斎年基・印
版元:大阪・前田喜次郎
記者:花源堂
彫工:彫忠
届日:明治10年5月15日

詞書

明治六年十月の事情なりとや。西郷隆盛を主張とし、桐野、篠原、江藤の輩、専ら征韓を論ずといへども、廟議其結局全からずより、后ち面々帰国して薩地に不軌を測るに、西氏には賞禄を資として私学校を設置し、従者に托し、身は山野を逍遥し良星霜を経るに、方向一朝の誤によつて葛藤の憤怒を生じ、薩肥の間に戦煙の跨る大挙にいたるは、実に昔日の積功を脱し、妄に官旗を抗ずに進むを如何ともせん。
 応需 花源堂誌

(右)陸軍少将桐野利秋、陸軍少将篠原国幹、参議江藤新平、参議板垣退介公、参議伊藤博文公、参議従三位木戸孝允公
(中)海軍中将川村純義公、開拓使長官黒田清隆公、正三位陸軍大将西郷隆盛、正二位右大臣岩倉具視卿
(左)従三位内務卿大久保利通公、有栖川熾仁親王、陸軍中将鳥尾小弥太公、従一位太政大臣三条実美卿、従三位内務卿大久保利通公、仁和寺宮、伏見宮

所蔵者/掲載図書

生住昌大
海の見える杜美術館
小西四郎『錦絵幕末明治の歴史8 西南戦争』