明治10年2月届

方円舎清親「(新聞)鹿児島事情」

1877-02-19 清親「(新聞)鹿児島事情」
生住昌大 蔵

画題:(新聞)鹿児島事情
判型:大判錦絵3枚続
画工:方円舎清親(小林清親)/方円舎清親
版元:東京・武川清吉
彫工:彫工銀、彫銀
届日:明治10年2月19日

詞書

馬車人力車の往返に、其轟は雷かと思はれ、稲妻よりも瓦斯灯の、光り尊き開化の御代。去る一月卅一日とか、三菱会社に名も高き、心の内も赤龍丸、鹿児島県下の桜島、其向ふなる製造所より、彼弾薬を積みこまれ、尚本月一日とかや、残る弾薬積み込んと、気はせきたんの用意の折から、不意に士族の押寄せ来り、彼弾薬を悉く、運び返せと争ひの、心の程も蒸気せん。併し決して弾薬を、奪ひ取りたる事はあらずとかや。何れ近きに鎮静の、色どり見せしも風説の、信じがたきを画がくとしかいふ。
丑のはる

所蔵者/掲載図書

生住昌大
鹿児島市立美術館
鹿児島大学
国立国会図書館
福岡市博物館